現在の食生活に欠かせないインスタントスープの普及は〈1962年〉の食料品輸入自由化がきっかけ。またカップスープで人気の大手ブランド『クノール(味の素)』は〈1973年〉から日本での販売を開始。
お湯を注ぐだけで美味しいスープがいただけのが『インスタントスープ』。これらの商品のおおくは『カップスープ』と呼ばれて普及しており、味付けや具材のバリエーションの多さは数え切れないほどあります。
このインスタントスープは調理する必要がなく保存性が良いため、多くの家庭や勤務先での食事、さらにアウトドアなどの野外活動から、災害時の緊急食料にもなる大変便利な食品です。
いろんなカップスープ
多くの人々に愛され、普及から半世紀をむかえるカップスープ。現在ではコーンスープをベースにアレンジしたクリームスープ、ミネストローネ、クラムチャウダーなどのスープがあります。また、スープベースの食材を変えて、和風、中華風、アジアンテイストといった多国籍な味わいが楽しめます。
初期のカップスープは、小袋にスープパウダーにスイートコーンやクルトンが入ったシンプルな商品でしたが、最近は食材のドライフーズ化技術が進歩し、スープにふくまれる具材の種類も幅広くなっています。
それによって加工された野菜・穀物が食材に加えられるようになり、栄養バランスや食物繊維がとれるスープも多く販売されています。さらに具材に選ばれているパスタ・麺などのノンフライ加工によってカロリーを抑えたインスタンントスープも選べるようになっています。
カップスープの栄養・健康
たくさんの人たちが、それぞれの日常生活でカップスープをいただいています。それは、学生、社会人、主婦だったり、小さいお子さんだったり。
だからインスタントスープをいただくときも、朝食だったり、職場の昼食にスープを付けたり、ちょっと小腹が空いたときの間食だったり。
日常の食生活にインスタントスープをおおく入れているなら、スープの栄養やカロリーも気になる方もいるでしょう。
栄養と食事量
気軽にできるカップスープでも栄養面を考えることができます。それは具材などをフリーズドライ加工したインスタントスープです。
フリーズドライは、野菜や穀物などの食材の栄養を濃縮できます。そのため保存性・栄養・食感に優れており、栄養管理の厳しい宇宙船乗員の日常食としても採用されるほどです。
なので、栄養バランスを考えているならば、スープに同封される具材にも注目してください。
とくにカップ容器で販売されているカップスープは容器容量に余裕があるため、多くの具材を入れることができます。
海藻から野菜・穀物、きのこなどが入ったスープを選べば食物繊維をとることもでるヘルシー効果を期待できます。また「食べた!」という満足感がほしいなら、最近人気のショートパスタや春雨、ワンタン、パン、餅が入った食べる系スープなら腹の持ちもよく「少しだけ食べたい」または「一品つけたい」ときなどに便利です。
摂取カロリー
お弁当の付け合わせにスープが欲しいけどカロリーが気になる人は、多くの具材が入っていないシンプルなコーンスープ、コンソメスープのほか、カロリーの低い海藻類のわかめスープや、和風・中華風のアッサリとした味付けのスープや「フリーズドライのワカメときたまごスープ」などがオススメ。
反対に、体力仕事でカロリーが必要な人は、クリーム系のスープにパスタやパン、穀物のほか肉などが入った『食べるスープ』がオススメ。とろみのあるポタージュ系だと食感を含めて満足度が高いです。
スープベース密封方式
インスタントスープには、スープパウダーを小袋に入れた一般的なタイプ。専用カップにスープパウダーと具材が入ったタイプ。そして味・質ともに高いレトルトパックがあります。
小袋入りパウダータイプ
スープをパウダー状にして小袋に密封した一般的なカップスープの素。近年は小箱に3袋(3杯分)ほど入った商品が人気。愛用のカップにお湯をそそげば出来上がります。
このタイプのスープは味・食材の種類が豊富で、販売価格も安い。また小袋入りなので保存場所や携帯にも便利。ただしスープを入れるカップなどの容器を用意する必要があります。
- 味・食材の種類が豊富
- 値段が安い
- 多くの店舗で購入できる
- 小袋に小分けされており保存性がいい
- 小袋分けなので携帯しやすい
- スープを入れる容器が必要
- 常温保存ができる
- 賞味期限:約1年
小袋入りスープの例
- 『クノール・カップスープ コーンクリーム』
サクサク食感のクルトンが入った、風味とコクが豊かなコーンクリームスープです。原料のスーパースイートコーンは100%指定農場栽培。素材のおいしさをいかすため、甘さのピークで収穫し、24時間以内にパウダー化しています。
カップ容器入り
お湯を用意するだけでカップスープがいただけるのがカップ容器入りスープのメリット。スーパーやコンビニなどで多く取り扱い販売されています。
カップ容器入りスープ最大のメリットは、味わい・質感・量が充実すること。小袋入りと比べてスープ素を密封する容量が大きいため、スープパウダーのほかに具材をたくさん入れることができます。たとえば様々な具材の他に、らせん状パスタやバゲット(パン)を入れることで立派な一品料理になります。
カップ容器入りスープには、カップ麺のようにフタを剥がすタイプと、プラスチックなどのフタ付きタイプがあります。
お湯をそそいだあと徒歩やクルマで移動する必要があるなら、プラスチックなどのフタ付きタイプがおすすめ。移動中の揺れでスープがこぼれるのを防ぐことができます。
- 味・食材の種類が豊富
- コンビニ・スーパーで購入できる
- スープ以外の具材が充実している
- 一品料理のような食べるスープもある
- スープを入れる容器いらない
- 常温保存ができる
- 賞味期限:9ヶ月〜1年
カップ容器入りスープの例
- 『クノール スープ DELI えびとほうれん草のクリームグラタン』
えびほうれん草の彩りが映える、チーズのコクたっぷりの濃厚なクリームグラタンです。えびとほうれん草の彩りが映える、濃厚なクリームグラタンです。濃厚で食べごたえのあるスープでお腹を満たすことができる、「軽い食事になるスープ」です。
レトルトタイプ
レトルトタイプのスープの良さは、インスタントスープに多いパウダーやフリーズドライといったドライ加工の必要がないため、濃厚な風味・とろみ・具材感などの味わいや質感が高いこと。
販売価格はリーズナブルなスープから、腕利きシェフが調理したようなスープまで楽しめます。さらに有機野菜・無添加といった健康にこだわったスープも多く販売されているのもレトルトスープの長所です。
ただし、レトルトタイプは、レトルトパウチを温めたりスープカップなどの容器が必要なので、基本的に自宅でいただくことが前提です。そのかわり本格的なスープをいただくことができます。
保存性もよいため災害食料として備蓄するのにも適しています。
- 味・食材の種類が豊富
- 多くのスーパー・通販で購入できる
- スープ以外の具材が充実している
- 一品料理のようなスープもある
- アウトドア・災害保存食にも使える
- 軽く・薄いため保存場所を確保しやすい
- 加熱殺菌時間が短く食品の風味は生かされる
- 保存料、殺菌料は不使用
- 常温保存ができる
- 賞味期限:1年
レトルトタイプの例
- 『ハインツ 大人むけのスープ 栗かぼちゃのクリームポタージュ』
甘みの強い栗かぼちゃ本来の風味を活かし、生クリーム・発酵バターでまろやかに仕上げたポタージュ。ほっくりとした食感の角切りかぼちゃが食べごたえのある一品です。
このみのスープを選ぶ
インスタントスープで人気があるのがコーンスープ(またはコーンポタージュ)で、多くはパウダー状に加工した商品が販売されています。
インスタントスープは1962年の輸入自由化によって輸入されはじめ、1973年に『味の素』から発売されたクノールのインスタントスープによって広く普及しました。
現在ではスープの種類もふえて、トウモロコシ以外の食材をつかったスープはもちろんのこと、さまざまな具材によって多様な味わいや栄養バランスを考えたスープも発売されています。
スープ / ポタージュ
一番種類が多く人気なのがスイートコーンをベースに加工されたコーンスープ。また食材に、じゃがいも・にんじん・たまねぎをつかったポタージュ系のスープも根強い人気。そのほかには、ほうれん草、かぼちゃ、トマトなどで味に特長をもたせたり、チキンと玉ねぎをベースにしたコンソメ味もそろいます。また、寒い季節に人気のポタージュスープには、ミルク・チーズのほか具材に特長をもたせて多数販売されています。
保存性に優れ加工された食材は、一般的な粉状『パウダー』タイプと、乾燥された食材が入った『フリーズドライ』タイプがあります。
コーンスープ
ポタージュスープ
その他スープ
冷たい(冷製)スープ
パスタ / パン入りスープ
近年人気なのがスープーの中にパスタやパン(バゲット)が入った『食べる麺入りスープ』です。メーカーによってはパスタの代わりに『春雨』をつかったヘルシーなスープまであります。これらのスープはメインの料理に付け足したり、ちょっとだけ食べたい時に満足できるスープです。
とくにパスタ入りの食べるスープは、スープソースの種類が多く、メーカーによって具材の種類・ソーズの味わいが違うため、味に飽きることもないでしょう。
野菜・穀物入りスープ
このジャンルのスープは、食材の加工技術の向上でいろんな具材が楽しめる『一品料理系スープ』です。ここまでくるとシチューといった煮込み料理に近いものがります。具材の量や種類が増えてくるため、カップ容器やレトルトパックに入った商品になります。
スープの素を入れる容器の大きさや加工方法の選択も広がるため、具材に選ばれる食材の種類や味付けも豊富。
主要な具材には、パスタ、パンのほかにも、乾燥米や米麺(フォー)、穀物などが入った商品があります。副食(おかず)の具材は、味付けや料理によって幅広く、カップ入りの場合はドライフーズにできる食材であれば商品化できています。レトルトパックの場合さらに食材の幅が広がり、質と量を上げることもできます。
野菜・穀物入りスープはバリエーションが豊富なうえ、カップ入りであれば、職場や野外でのランチなどにも対応できるため、最近では人気も高く、スーパーはもちろんコンビニでも多く販売されています。